現地時間4月29日に行なわれたプレミアリーグ第34節、ブライトンはウォルバーハンプトン(以下ウルブス)に6-0の大勝を収めた。
 
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 本拠地アメックス・スタジアムでの一戦、「アルビオン」は開始6分でデニス・ウンダフがダニー・ウェルベックのヒールでのパスをオフサイドすれすれの位置で合わせて先制すると、その7分後にはカウンターでフリオ・エンシソのラストパスからパスカル・グロスがダイレクトシュートで加点し、彼は26分にもミドルをゴール右隅に叩き込む。39分にはウェルベックが打点の高いヘッドでニアを破ると、4点差をつけてハーフタイムを迎えた。

 後半に入っても3分後、再びウェルベックが混戦からミドルを突き刺してゴールラッシュを継続させ、最後は66分、敵陣深くで三笘薫が相手のボールホルダーにプレッシャーをかけ、ウンダフが奪ってからテクニカルな浮き球のシュートでGKの頭上を破って6点目。ブライトンは今季の1試合最多得点&最多得点差の記録を更新してみせたが、このスコアは同クラブのプレミアリーグにおける最多得点記録でもあるという。

 前日の会見でロベルト・デ・ゼルビ監督が「彼は疲れているが、多くの試合をこなすことに慣れる必要がある」と語ったことで先発出場が予想されていた三笘は、ベンチスタートで56分にピッチに登場。すでに5点を失って意気消沈するアウェーチームに対して容赦ない仕掛けを見せ、対峙するマテウス・ヌネスをドリブルで置き去りにした他、チャンスメイク、フィニッシュにも絡み、前述の通りウンダフのダメ押しゴールにも貢献した。

 現地メディアの多くは、三笘のプレーではなく、彼やアレクシス・マク・アリステル、モイセス・カイセドといった攻撃の核とも言える選手たちをデ・ゼルビ監督が温存したことにより注目したが、そんな中で日刊紙『Daily Mail』は「今日の三笘は燃えている。哀れなヌネスは再三、完全に打ち負かされた。日本人選手は相手DFをかわしてペナルティエリア内に侵入し、(倒されて)PKと思われる場面も生まれたが、審判は試合続行を促した」と報じている。

 他にも、「ウンダフの2点目は、ヌネスとGKジョゼ・サのポゼッションミスによるものだった。三笘がボールを持ったヌネスを制圧すると、ウンダブがこれを急襲して奪取し、タイトな角度から素晴らしいチップでサを打ち負かした」と、日本人アタッカーが得点に関与した場面に言及。一方、『THE Sun』紙は「三笘とウンダフは、男子学生の昼食代のようにボールを奪い取った」と独特な表現で、同場面を報じた。
  ブライトンの地元メディアでは、日刊紙『The Argus』が10点満点の採点で、軒並み高評価となったチームの中で交代選手の中では最高となる「7.5」を三笘に与え、寸評は「相手DFを簡単に抜き去り、(ウンダフの)最後のゴールに貢献し、ボールを奪うためにハードワークを見せたが、これらがもっと多くのリードに繋がっても良かっただろう」とポジティブな内容に終始している。
 『Sussex Express』は「見ていて、非常にエキサイティングな選手。彼が最初に思いつくのは、常に相手DFに仕掛け、問題を引き起こすこと。観客を元気にさせた」と称賛し、こちらも「7」という及第点以上の評価。一方の『Sussex Live』は「途中交代でピッチに登場し、活気に満ち、新鮮さを感じさせた。ヌネスを完全に打ち負かした」と評し、こちらも「7」を与えた。

 採点では他に、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』も交代選手5人の中では最高となる「7」とし、英国公共放送『BBC』の視聴者による採点は途中交代だったこともあり、チーム14番目の評価となる「6.31」となっている。

 最後に、ブライトンのクラブ専門サイト『WE ARE BRIGHTON.COM』は、「三笘はブライトンの6番目のゴールに関与することで、試合に影響を与えるのにそれほど時間を要しなかった。日本の『新幹線』は、マテウスからボールを奪った」と振り返った。

構成●THE DIGEST編集部

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